「元」台湾在住ゲーマーレポート

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【翻訳】ハースストーン イースポーツマネージャーインタビュー

 台湾のゲームメディア巴哈姆特にて、ハースストーンのイースポーツマネージャー周祺傑のインタビュー記事が掲載されているので、翻訳します(一部省略あり)。今後の展望等。

元記事:

BlizzCon 爐石電競將有「好玩」的事?《爐石戰記》電競經理分享官方賽事未來規劃 - 巴哈姆特

Q:今年のシーズン選手権はバハマと上海で開催されましたが、それぞれ何か挑戦することはありましたか?今後台湾で開催される可能性はありますか?

A:今年は私達にとって初めて全世界で異なる地域でシーズン選手権を行います。去年はスタジオで開催しましたが、今年は毎シーズン各地に移動するので、毎回挑戦があります。例えば、バハマは島であり、資源が多くないので、船でたくさんの設備を運ぶ必要があり、プレイヤーとしても島に行く方法があって初めて試合を見ることができます。

 今回、春季は上海で開催しました。私達は今まで中国でイースポーツ配信をしたことがありません。中国のパートナー網之の協力や、イースポーツチーム自身でも各面とコミュニケーションをとりました。更に、この会場は中国政府のものなので、政府と話し合う必要があり、この過程で、新たな文化を学ぶことができました。

 例えば、今季は120人がオンライン配信の業務を担当しましたが、そのうち60人のチームは過去一緒に仕事したことがありません。更に、個々人の配信に対する期待度も違い、どのようにチームの考えを一致させるか、ということも面白い学びとなりました。

 また、シグナルを中国から発信することも難易度があり、Twitchは全世界での配信なので、特別に衛星を借りてアメリカやヨーロッパ等にシグナルを発信することができました。

 今回上海で行ったのは、中国にはたくさんのプレイヤーがいて、その人達に素晴らしい現地観戦の体験を提供したかったからです。感謝の気持ちで、ミニBlizzConを表現してみました。台湾での開催については、どんなイベントでもできます。今後、Blizzard Estadiumでどんなイベントができるかを考えます。

 

Q:現在ブリザードはハースストーンのイースポーツ大会にとても積極的です。HCT、グローバルゲーム、更にワイルドオープンまでありますが、これほど多いと選手としてはごっちゃになって、各大会のポジションと重要性がわかりにくいのでは?それぞれのポジションはどうですか?

A:プレイヤーが、混乱してしまう可能性は理解できます。「ハースストーン」のイースポーツの目標の第一は、ファンが、無数のオンライン大会を、いつでも四六時中見れるようになれることです。

 第二は、様々な大会が色んなファンの要求を満たせるように。HCTはトップに位置し、一対一の対決です。グローバルゲームはチーム戦で、アジア太平洋のプレイヤーはこれに熱心で、国家意識も起き、コミュニティの反応も活発です。これは初開催なのでまだ研究中です。

 ワイルドオープンについては、コミュニティの、BBSなどでのワイルドモードの大会要望がずっとあったことで、去年から検討しはじめました。コミュニティはワイルドモードの大会の開催だけではなく、過去のカードパックやアドベンチャーも買いたい、という熱心な要求を受け、この大会を開催することを決定しました。ワイルドモードの大会の目標は、第一に、全世界の人が参加できる、第二にオープンである。元々は招待式大会を考えていましたが、ワイルドモードを得意とするすべての人に参加して欲しいと考え、ラダーで資格を決定しました。第三にこの大会を重視していることを示すために、賞金は2万5千ドルです。

 

Q:これらの大会スケジュールはある時、非常に近かったりかぶったりしています。今後うまく避けるように考えていますか?

A:これは確かに問題です。現在2018年の計画を作成していますが、個人的には一年のスケジュールを出し、各パートナーと調整し、1年全体のスケジュールを出すことで、選手に今後の大会スケジュールを知れるようにしたいと考えています。スケジュール調整の過程でもしかすると、時間がかぶってしまうことがあるかもしれませんが、少なくともその確率を下げることができます。この問題は十分理解しており、今も継続して改善中です。

 

Q:「ハースストーン」専用のポータルサイトは考えていますか?(大会情報や、各種情報)

A:現在の「ハースストーン」のサイトのイースポーツのページは完璧ではなく更新速度も早くありません。

 プレイヤーが、ハースストーンの全てのイースポーツ情報が見れるサイトが必要としていることは知っています。リアルタイム更新、みやすさ、この目標は明確で、改善すべき点がたくさんあります。今後処理すべき問題の一つで、サイトについてはブリザードの本部のシステムと一緒に改善をする必要があり、一定の時間が必要です。

 

Q:HCT世界選手権は来年初旬に開催され、今年末のBlizzConではありません。では、今年のBlizzConの「ハースストーン」の大会規定について教えてもらえますか?

A:今年のBlizzConの「ハースストーン」の大会はとても特別です。まだ公開していませんが、絶対に面白いものとなります。

 夏季選手権についてもまだ公開していませんが、だいたいBlizzConの前に色んな情報を目にすることになると思います。

 

Q:今年は1年に3つの拡張カードパックがでます。この速度は選手やMetaに影響を与えると思いますか?

A:開発チームと協力して、拡張カードパックのタイミングに合わせて大会を開催します。リリース直後は様々なデッキを試し、環境が固まってきたところで、大会を開催、最高水準のプレイが見れます。「大魔境ウンゴロ」がこの点を完全に証明しましたし、プレイヤーにも観戦の過程を共有できます。最高のプレイを見れることは、最高にクールなことだと思います。

 また、各シーズン大会で異なるデッキがあれば、観戦の経験がより良いものになると考えます。「また前シーズンと同じデッキか」と思わなくてすみます。例えば、冬季を例に上げると、ガジェッツァンは大会にも影響が大きく、海賊ウォーリアーが主流となりました、こうしたものはプレイヤーにそのシーズン大会の特徴がいくらか記憶に残りやすくなります。

Q:中国の調査会社によると、2016年は依然としてMOBAの大会が主流で、FPSTCGゲームの大会数は2,3位で、数は接戦です。今後「ハースストーン」はどのような展望がありますか?

A:「ハースストーン」イースポーツチームからすると、観戦者数が素晴らしい人数であればとは思いますが、最重要の目標ではありません。「ハースストーン」はカードゲームであり、各カードパックにはテーマがありますが、ストーリーを作るには難しいです。ですが、イースポーツとなると、プレイヤーの個人的な挑戦、勝利、努力や、困難の克服、キャリアの浮き沈みを見ることができ、個人のストーリーがたくさんあります。

 

結び:ブリザードは、このゲームでいかにヒーローを作り上げられるかを考えており、うまくいけば、ハースストーンを遊ばない人も観戦に来れる、と考えていると言っています。